Q.こんな時どうする?
大きい、小さい、発達の悩み
「小さい?」「太りすぎ?」 気になったらまず母子手帳!
子どもの成長は見ているだけでうれしくなるもの。
ぐんぐんと大きくなる様子から目が離せませんね。
でも、同じくらいの月齢の子と比べて「小さいかも」「大きすぎる?」「やせすぎかな」「太りすぎな気がする」と心配する保護者もたくさんいます。
そういう場合は、母子手帳に載っている成長曲線を確認しましょう。
グラフにお子さんの記録をつけてみると、目に見えて成長が実感できます。
もし標準値と照らし合わせて心配があるようなら、地域の保健センターや小児科に相談してみてください。
必要に応じて、検査や専門的な医療機関への紹介などをしてくれます。
心配しすぎないで 子の成長はそれぞれ違います
「食が細くて体が小さい」というお子さんもいます。
離乳食や食事をどんなに工夫してつくっても食べてくれないと、もどかしくて泣きたい気持ちになりますね。
でも、無理やり食べさせるのはやめましょう。
食事が苦痛な時間になるのはつらいものです。
成長して保育園や幼稚園、小学校に入ると、周囲につられて食べたり、食欲が増すこともあるので、食べられるものがあったらそれだけになってもかまいません。様子をみてください。
私の娘も全然食べなかったのに、保育園に入るとお友達の真似をして食べるようになりました。
逆に「この子、太りすぎ?」と心配する保護者も多くいます。
でも、もし平均を上回っていても、ダイエットはよくありません。
それは、子どもは大人と違って成長期で、日々体の機能がつくられているから。
成長期は体重を無理に減らそうとしなくても、現状維持をすれば身長が伸びてバランスが整っていきます。
食事量を減らそうとするより、野菜多めのメニューを心がけ、肉やご飯は後にして、まずは野菜料理から食べて満腹感を得られやすくしましょう。
「子どもの背が低い」と悩む相談もたくさんあります。
でも、大人になった時の身長は、両親の身長からある程度予測できます。
男子=(両親の身長の合計+13)÷2+2
女子=(両親の身長の合計ー13)÷2+2
もちろん誤差はありますが、乳幼児の段階で身長が平均を下回っていても、それは将来の身長を決定するものではない、ということです。心配しすぎないでください。
子どもの成長を心配するあまり、牛乳を必要以上に与えても成長につながるとは限りません。
また、市販の「背を伸ばす」とうたうサプリメントもありますが、日本小児内分泌学会は、カルシウム・鉄・ビタミンDが不足している場合にはサプリ服用で効果が期待できるものの、特に不足がない場合はサプリを摂ることでかえって健康を損なう可能性があると指摘しています。
効果が不確かなものに手を出すよりも、小児科医などの専門家に相談しましょう。
子どもの成長は一人一人違うもの。周囲の「小さくない?」「もっと食べさせた方がいいよ」などの言葉は、気にしないようにするくらいでちょうどいいと思います。