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単3電池でつくる「単1電池」【ふだんのBOSAI】

「つくってみた体験」が、災害時の力になる。

電気は発電所でつくられ、送電線を通って送られます。最初は高い電圧で送られ、途中の変電所や街の電柱にある変圧器で少しずつ電圧を下げながら、家庭へ届きます。そのため、大地震などで送電線が切れたり、途中の施設や設備が被害を受けると、停電が起こるのです。

 

01 キッチンペーパーを、 単3電池の 高さに合わせて折る。

02 ❶を単3電池に巻き付けて、 直径3.4cmになったら はさみで切り、巻き終わりは セロハンテープでとめる。

03 ❷を電池ボックスに入れ、 アルミホイルをたたんで、 他の電池などに触れないように、 プラス極とボックスの 隙間を埋める。

※単2電池をつくる場合は、同様にキッチンペーパーを直径2.6cmになるまで巻き付ける  (アルミホイルは不要)。

「単3電池しかない!」 そんなときも慌てない

地震や台風など、災害時のための用意はとても大切ですが、実際の災害時には、予想もしなかったことが起こるものです。そんなとき、少しの工夫や技があれば、必要なものの代用品をつくることができます。普段から工夫して工作をしてみることで、いざというときに「これが使えるかも」と考える力も伸びます。

災害時、「単3電池はあるけど、単1電池がなくて、懐中電灯やLEDランタンが使えない!」というとき、キッチンペーパーを使って電池の「太さ」を調整することができます。キッチンペーパー以外にも、タオルやハンカチなど、電気を通さないものが使えます。「高さ」の調整には、アルミホイルのほか、電気を通すものを使います。1円玉を8枚重ね、セロハンテープで巻けば、単1電池と同じ高さになりますよ。ただし、異なる種類の電池を混ぜて使うと、故障や液漏れの原因になるので、非常時に手づくりの電池を使ったらすぐに取り外しましょう。

永田 宏和さん
NPO法人プラス・アーツ理事長。兵庫県西宮市生まれ。大学で建築を学び、大学院ではまちづくりを専攻。阪神・淡路大震災10周年記念事業で、楽しく学ぶ新しいカタチの防災訓練「イザ!カエルキャラバン!」を開発。
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