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子どもが小さいうちに良い睡眠習慣をつけてあげて【子どもと向きあう・後編】

「子どもが寝つかない」「寝起きが悪い」など、子どもの睡眠について悩んでいませんか?子どもの良い睡眠のために、家庭ではどうすればいいのでしょうか。睡眠の大切さを広める活動に取り組む、睡眠改善インストラクターの橋爪あきさんに、お話を伺います。

後編では、子どもが良く眠れていない場合はどうすればいいか、アドバイスをいただきます。

橋爪あき さん
睡眠改善インストラクター。一般社団法人日本眠育普及協会代表。日本睡眠学会正会員。睡眠文化研究者。自身の睡眠障害を克服したのをきっかけに、睡眠の大切さと知識を広めるため、全国の教育や医療の現場などで広報活動を行う。

講演等のお問合せ:一般社団法人日本眠育普及協会 http://min-iku.com/

 

——よく夜型・朝型などと言いますが、子どもによって違うのでしょうか?

確かに、睡眠には個人差があります。朝から元気な朝型や、夜、なかなか寝付けない夜型もいますし、必要な睡眠の長さも人によって違います。

いろいろな睡眠タイプの人がいるのに、社会では決められた時間で活動しなければいけないので、中には睡眠不足になったり、日中にパフォーマンスを発揮できなったりするケースも出てくるわけです。

ただ、睡眠のリズムは、生活と環境で少しずつ変えていくことができますよ。子どもが小さいうちに、少しずつ調整していくようにしましょう。

 

——うちの子、良く眠れていないかも?という場合は、どうすればいいでしょうか

おすすめは、親子で「すいみん日誌」をつけることです。起床・就寝の時間、食事の時間と内容、日中の活動、昼寝の時間、その日の体調や気分を記録してみましょう。親に叱られた、園で先生に褒められたなど、メンタルに影響する出来事を記録するのも忘れないでくださいね。

生活を「見える化」すると、どんな時に眠れる・眠れないのか、何時間くらい眠ると調子がいいのかなどがわかり、子どもの睡眠タイプや、生活の改善点に気づくことができますよ。

 

——橋爪さんご自身も睡眠障害で、長年、大変な思いをされたそうですね

私はもともとの体質に加え、育った家庭が夜型だったこともあり、子どもの頃から夜更かしの朝寝坊、学校でも日中は眠くてだるくて…。30代半ばからは、深刻な体調不良に悩まされるようになりました。

それでも、当時はまだ、睡眠の知識がなく、体質のせいとあきらめていたのです。そしてとうとう、40代後半、母の認知症や子どもの受験など、家庭でいろいろなことが重なったときに、複数の病気を併発。もうこんな人生イヤだー!と思っていた矢先、たまたま、睡眠に関する本を手にして、自分が睡眠障害であることに気づいたのです。

それから改善につとめて、ようやく今、体調を取り戻したところなんですよ。みなさんが、私みたいに大変な思いをすることのないように、睡眠がどんなに大切か、もっとよく知ってもらえたらなと思っています。

 

——読者にメッセージをお願いします

より良く生きるには、良く眠ること。睡眠は毎日の積み重ねです。子どもが毎日活き活き過ごし、充実した人生を送っていけるように、子どもが小さいうちに、良い睡眠の習慣をつけさせてあげてくださいね。

また、お父さんお母さんの睡眠不足も心配です。忙しいのはよくわかるけれど、無理をすると、どこかで跳ね返ってくるものです。手を抜けるところはできるだけ抜いて、夜は子どもと一緒に、早く寝ちゃいましょう。

10年後、20年後も、家族が笑顔でいられるように、親子ともに毎日良く寝て、元気に過ごしてほしいなと思います。

 

(おしまい)

人生の3割をしめる睡眠が、残り7割の運命を決める  著:橋爪あき 発行:牧野出版
睡眠障害に悩んだ経験を持つ著者が、眠りについての知識をデータや実例をまじえてわかりやすく解説。すぐに実践できる快眠法や、睡眠タイプ別の対処法も紹介しています。書きこめる「睡眠日誌フォーマット」付き。
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