パートや正社員、フリーランス、在宅勤務…どう選ぶ?
自治体主催の講演会などで「これから働きたい」というママの相談に乗ることも多くあります。ただ、特に1人目育児中の方が想像する「自宅で子どもを見ながらフリーランスや在宅勤務で働く」働き方は、実際にはうまくいかない場合もあるので要注意。
子どもや自分の体調不良など、もし何かがあっても納期通りに仕事を完了する責任があるなど、プロとして個人で仕事を受けるフリーランスには厳しい一面もあります。また、在宅勤務がトレンドですが実際に「家で子どもを見ながら在宅で仕事ができるか」は別問題。何度も子どもが泣き出して中断されたり、思ったように仕事が進まないこともあります。
まずは「子育てしながら働く」ペースをつかむことを大切に、パートや正社員など組織に属して働いてみるのがいいかもしれません。その上で、培ったスキルや経験を生かして、働き方を広げるチャンスもきっと訪れるはず。
「いつになったら働くの?」堂々と棚上げしてもいい
子どもが小さいうちは頻繁に熱を出すもの。働き始めても「保育園からいつ電話が来るか怖い」という時期は確かにあります。でも、そんな時期は限定的。年少さんくらいからは免疫もついて、ほとんど病気をせず毎日保育園に通える子が多くなります。そうするとママやパパも安定して働くことができるし、職種の幅も広がります。赤ちゃんの時期の両立の大変さが嘘のように長く落ち着いて働くことができるかもしれません。
「いつになったら働くの?」と夫に質問されて、何となく肩身が狭い方もいるでしょう。そんな時は、経済的な状況、子どもの状況、ママ自身の気持ちなどを一度整理して、「今は子どもも小さいし、できるだけ母乳で育てたい。経済的にも子どもが2歳になるまでは待ってほしい」など、きちんと自分の気持ちも伝えてみて。
仕事は自己実現につながったり、楽しみも同時に得られるもの。経済的な事情で働かざるを得ないこともありますが、1万円稼ぐのと1万円の節約をするのはどちらも手元に残るお金を1万円増やす意味があります。節約をがんばるのも1つの方法。誰かに言われて働くのではなく、働くタイミングは自分で決めていいんです。
働くママには働くママの、専業主婦には専業主婦の、それぞれに見えない苦労があります。隣の芝生は青く見えるけど、実は人工芝かもしれません。「隣の芝生は青いけど、うちの芝生もそこそこ青いよね」と思えたらしめたもの。真剣に考えた上で自分で決めた結論なら、後悔はないはずですよ。
「働きたい気持ちもあるけど、家族に迷惑をかけたくない」という声もよく聞きます。そんな時は、「何を嫌だと感じているのか」を具体的に考えてみて。たとえば、夫が「自分は鍵っ子で寂しかった」というなら、子どもの帰宅時間に帰れたり在宅で仕事ができるなどと落としどころを探したりもできます。ひょっとしたら、「家族は迷惑とは思っていない、本当は自分がそうしたいんだ」と子育てで自身が大切にしたいポイントに気づくかもしれません。
具体的に考えることができると、結論はスムーズ。ぜひ家族でよく話し合ってみてくださいね。
今回のPoint
- 働き始めは、まずは「子育てしながら働く」ペースをつかもう
- 時には棚上げもOK働くタイミングは自分で決めていい
- イメージでなく、具体的に話し合うと結論は見つかる