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“貯まる”家計にしたい!その2・貯まる家計簿のつけ方【FP西山美紀さんがアドバイス】

ママからのマネーに関するお悩みに、ファイナンシャルプランナーの西山美紀さんがアドバイスするコーナー。「“貯まる”家計にしたい!」第2回目は、貯まる家計簿のつけ方をご紹介します。

その1 先取り貯蓄で貯める方法

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まわりのママから、中学生以降は教育費が一気に増えるわよ! と聞いて不安になりました。貯金はほとんどできていません。家計簿もだいぶ前に挫折…。妊娠3か月で仕事を辞めて以来、専業主婦ですが、将来の学費を考えてパートで働くことも検討中です。今から“貯まる”家計になりたい!

  • 家族構成:ママ35歳 パパ42歳 子ども6歳(女の子)
  • 自宅・車:賃貸住まい、車あり
  • 現在の貯蓄:約200万円
  • 収入:月額手取り 約24万円 ボーナス年間手取り 約90万円

 

そもそも、家計簿をつける目的って?

今回のママのように、せっかく家計簿をつけ始めても挫折してしまうママも多いのでは? ここではまず、挫折しない家計簿のつけ方をお伝えしましょう。

失敗する大きな原因は「細かくつけてしまうこと」です。1円単位や10円単位でつけると面倒ですし、手持ちの残金と家計簿の残高があうかを毎回チェックするのも非常に手間がかかります。これでは、イヤになってやめてしまうのは当然だと思います。

そこで、子育て中のママにおすすめしたいのが、100円単位でざっくりとつけて、出費の中の無駄を見つけるために家計簿をつけること。そのうえで、出費を「固定費」と「流動費」に分けて考えてみると、無駄な出費をおさえて、貯蓄に回せるようになりますよ。

固定費だって削れるかも? 見直してみよう

「固定費」とは、毎月ある程度決まった金額の出費のことで、家賃や住宅ローンの支払い、携帯電話代、水道・光熱費、習い事代、学費、塾代、保険代などのことです。これらは、一度調べて書き出せばOK。銀行の通帳やクレジットカードの明細書などを見ながら、1ヵ月あたりどれくらいの固定費があるかを書き出してみましょう。

手取り月収のうち、固定費がかなりの割合を占めていることに驚くのではないでしょうか。意外と自由に使えるお金は少ないと気づくと思います。

もしここで1,000円ずつでも削れるものがあったら、ぜひ削ってみましょう。月に3,000円でも削れたら、1年間で自動的に3万6,000円も浮くことになります。家賃や住宅ローンなどは、すぐにセーブができませんが、携帯電話代、習い事代、保険代などは節約できる可能性大です。無駄なものがないかをチェックしてみましょう。

流動費チェックで、日々の無駄遣い発見に

次に「流動費」。日々の食費や外食費、洋服代、美容代など、気分などに応じて金額が変化するお金のことです。人によって特に大きな差があるところなので、ぜひ一度チェックしてみてください。「いつもお惣菜を買ってしまう」「洋服を買いすぎているかも」などと、自分の出費のクセに気づくことができます。

出費のたびにメモをしたり、毎晩家計簿をつけたりするのは大変なので、レシートをとっておいて、1週間ごとに見直すのもおすすめです。ネットショッピングは、合計金額をメモしておくか、メールを保存しておきましょう。とくに子育て中のママは、お店に行くのが大変なので、夜のネットショッピングが増えがち。よく確認してみてください。

すべてが必要なもの、満足できた買い物ならよいのですが、そうでない場合は、ぜひ抑えていきたいものです。無駄な出費が多い場合は「そのお店にいく回数を減らす」「ネットショッピングの見る回数や時間を減らす」のも効果的。なんとなく買ってしまうことが多ければ、「これは単なる習慣?」「なんとなく買っている? それとも本当に欲しくて買っている?」と自分に問いかけてみてください。そのひと手間だけで、無駄な買い物はぐっと減りますよ!

貯まる家計簿にするには?

いずれにせよ、家計簿は「つけただけ」では貯蓄にはつながらず、時間と労力の無駄になってしまいます。家計簿をつけたら「振り返ること」が大切。振り返ってみて、無駄なものが見つかれば、その日から抑える工夫をしていきましょう。その積み重ねで、貯蓄は少しずつ増えていくはずです!


こちらもあわせて読んでくださいね

・貯まる家計にしたい! その1「先取り貯蓄で貯める」
・貯まる家計にしたい! その3「お得なサービスで貯める」

西山美紀さん
ライター、FP(ファイナンシャルプランナー)。All About貯蓄ガイド。9歳の男の子と7歳の女の子のママ。『お金が貯まる「体質」のつくり方』(すばる舎)が好評発売中。
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