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来客用ティーカップに食器棚を占領されているママたちへ【おかたづけ日和】前編

食器棚にあふれる、たくさんの食器。ちゃんと全部使いこなせてますか?「食器棚を片付けるなら年末です!」と整理収納コンサルタントの小堀さんは語ります。さて、その理由は?一体どうしたら食器棚がスッキリするの?

高級グラスはしまい込み、ノベルティのロゴ入りグラスで晩酌

整理収納のお手伝いで伺った、あるおうち。

食器棚を見せてもらうと、ビールメーカーのロゴ入りのグラスが並んでいます。ふむふむ、キャンペーンでもらったノベルティグッズですね。聞けば、このロゴ入りグラスで毎晩お酒を嗜んでいるのだとか。うん、いいじゃないですか。

と、下の戸棚を見ると、立派な箱がいくつもあります。開けてみると、そこには高級ブランドの光り輝くグラスが続々…!「いただきものなんですけど、使うにはもったいなくて未使用です。小堀さん、もしよかったらお使いになります?」

…ちょっと待ってください。

それって、よく考えるとおかしな話ですよね。ビールメーカーのロゴ入りグラスで毎晩お酒を楽しみ、本来その場にふさわしいはずの高級グラスは、一度も使わずにしまい込まれたまま。そして、その「いつか使う日」は、ひょっとしたら永遠に来ないかもしれない。

一体このグラスは、誰のためのグラス?

でも、こんなご家庭、実に多いのです。さあ、胸に手を当てて、自宅の食器棚を思い浮かべてみてください。

家庭の「主役」は、毎日暮らしている家族です

料理を盛り付ける食器は、毎日の暮らしになくてはならないもの。

でも、そのラインナップは家族の暮らしに合っていますか?食器棚を眺めてみると、ほとんど登場機会のない来客用のティーカップや、今ひとつ好みでない引き出物でもらったお皿が幅を利かせている。そんな家庭も多いのではないでしょうか?

毎日のごはんはちょっと端が欠けたお茶碗で食べているのに、奥には新品のすごくいいお茶碗がしまってあったりします。

遠慮しないで、奥から新しいお茶碗を出してきていいんですよ。それで、生活が豊かになるのですから。

家庭の「主役」は、たまに来るお客さまではなく、毎日暮らす家族。あなたの手元にやってきた食器は、本人が使ってOKだから、来ているんです。所有者は自分です。

「いつか来るお客さまのために」と取っておいたティーカップも、何年も経つうちに流行が変わって、柄が微妙になってきたりします。そうなると、どの道「さようなら」。それならば、使えるうちに自分でどんどん使って、役割を全うさせてあげた方が食器だってうれしいはずです。

手持ちの食器は、家族の生活を豊かにするためのもの。

いつ来るかわからないお客さまに遠慮するのはやめて、特に気に入っていない食器は処分し、自分たち家族のために使いたい食器を使いましょう!

ありがちNG例!離乳食用食器が鎮座する食器棚

離乳食に使った赤ちゃん用食器や哺乳瓶など、今は使っていない食器が食器棚のスペースを奪っていませんか?いくら思い出の品でも、そのせいで今使っている食器が入れられないようでは本末転倒です!

おすすめは、実物よりも写真で思い出を残す方法。写真ならスペースを取りません。思い出の食器は、子どもが食べている様子とともに写真で残し、食器棚は「今使っている食器」だけのスペースにしましょう。

後編は、「食器の棚卸し」のススメ!(更新は、12/13の予定です)

整理収納コンサルタント 小堀 愛生(こぼり めぐみ)さん
3児のママ。『SSS-Style+(エスエスエス-スタイルプラス)』主宰。NPO法人ハウスキーピング協会認定講師・二級建築士・キッチンスペシャリスト・インテリアコーディネーター等資格を保有。
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